それは勘違いし得るような恩恵ではない。否、私どもの全努力もかかる幸福を私どもに与え得ない。 

直ちに人はこの恩恵が私どもの地金と同質のものではなく、

神の叡智、至純な黄金であることを悟るのである。

思うに、この際諸能力はただ陶酔し、驚嘆して何事かと考えるのである。

 注意して私の言うことをよく了解してほしい。実際には熱も感じないし、香りも吸わない。 

そのとき知覚せられるものは、はるかに微妙なもの、私はそれを説明するために

たとえを用いるに過ぎない。----

霊魂の最深部で燃える火にいとも芳しい香りが焚かれたと申したらよかろうか。

火焔も、火の所在も見えないが、熱と馥郁たる香りとは霊魂全体に浸透する。----

 大聖 テレジア

慰 め